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last supper

最後の晩餐をあなたと。

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ツイッターの記事をまとめで投稿しました。
過去の記事もまとめて投稿されるかな?

これで、投稿してない日の分が埋まります(笑)


↓の小話について、
猛省。
最後えぐかったね!

どん引きだったでしょうか。

ワルいんだってば。
酷いけど、作者にはこの上なく愛されております。

ダークだったんで最後に、ヒロインの幸せな今を
描いてラストと(三度目の正直)いたします。

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窓辺に立つ私の肩に、ふわりかけられたショール。
「あ、ありがとう」
照れて笑うと、おどけてみせる彼。
「風邪ひいたら大変だ。君一人の体じゃないんだから大切にしないと」
クールではないけど、陽気で屈託なく笑う人。
降りしきる雪のような愛をたくさんくれた。

見返りなんて求めなくて、
だから何度も泣いたんだ。
だって、違いすぎるの。
あの人と別離してから、現れて
アプローチを仕掛けてきた彼は、嘘なんてつかない。

回された腕がそっとお腹の上によせられる。
その鼓動を確かめるように何度も擦っている。
くすぐったくて、笑みばかりこぼれる。

「私、あなたを愛してるわ」
「うん。でも俺の方が強く愛してるよ」

振り返れば、穏やかな引力で包み込んでくれた。
高い背、たくましさ。
何もかも違う。だから、愛した。

衝動で、最初の夜を過ごし、
本能と欲望で引きずり続けた。
私の身体だけ愛した人は、美しくて残酷だった。
別れの言葉のかわりに「愛している」と最後に言ってくれたから
許すことが出来た。

あの人の孤独を癒すことが出来てよかったと思う。
埋められない寂しさを自分が抱えることになったけれども、
あの人が求める物が、私の中にあったのならば。

「少しだけあいつが憎いかな。俺の知らない君を知っているんだろ」
「貴方にしか見せていない顔の方がたくさんあるわ」

はっきり口にするから、笑いながら返した。
ベッドへと手を引かれて歩く。
眠るまで、手を繋いでいてくれる。
きっと、離してと言ったって離してくれない。
くすり、笑って、彼の首に腕を回した。
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