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last supper

最後の晩餐をあなたと。

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連日おとどけしている不毛な恋シリーズ(笑)

2連続でお届けします。

ワルいというより、さりげなくずるいのかしら?

目に見えて酷い事はしないんだけど、

傷つけていることを気づかぬ振り。

優しいのも罪なんだと思われます。

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髪を梳く長い指、妖艶な美貌が私を捕らえて放さない。

「好きだよ」

甘いキス、激しく奪うようなキスをくれる前に必ず
彼はこう言った。

いつ、愛しているをくれるの?
たとえ、嘘でも私は信じるわ。
抱きついて、こくりと頷きながら、キスを受ける。
彼のもたらすすべてに身をゆだねながら、どうしようもない
寂しさを感じた。

優しいけど、彼がくれるのは本当の優しさなんかじゃない。
あの時、彼が謝まったのは、こういうことだったのかと。

気持ちもないのに、抱いたからだ。
その先も決して君を愛することはないだろう。
だから、彼は本音を口にした。聞きたくはなかった。
恋に落ちたのは、私ひとり。

『好き』は、抱くための口実。
こんな馬鹿な私だって気づいた。
せめてもの慰めとして、くれる言葉。
繋ぎとめるために、甘やかしている。
本気ではなくひと時の戯れ。嘘をついているつもりはないんだ。
初めて恋した人は、一途に愛してくれた。
私が本気で好きになったのは届かない人。
本当に、馬鹿だ。穏やかな温もりより、
燃えるような情熱を選んだ。


「君は本当に可愛いね」
そんなことを言うから、嬉しくて、頬を染めた。

はにかんで笑いながら、
痛みを堪えていた。

肩にすがって震えた。

どうして、愛してしまったのだろう。
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