忍者ブログ
HOME Admin Write

last supper

最後の晩餐をあなたと。

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

連日おとどけしている不毛な恋シリーズ(笑)

2連続でお届けします。

ワルいというより、さりげなくずるいのかしら?

目に見えて酷い事はしないんだけど、

傷つけていることを気づかぬ振り。

優しいのも罪なんだと思われます。

拍手[0回]


髪を梳く長い指、妖艶な美貌が私を捕らえて放さない。

「好きだよ」

甘いキス、激しく奪うようなキスをくれる前に必ず
彼はこう言った。

いつ、愛しているをくれるの?
たとえ、嘘でも私は信じるわ。
抱きついて、こくりと頷きながら、キスを受ける。
彼のもたらすすべてに身をゆだねながら、どうしようもない
寂しさを感じた。

優しいけど、彼がくれるのは本当の優しさなんかじゃない。
あの時、彼が謝まったのは、こういうことだったのかと。

気持ちもないのに、抱いたからだ。
その先も決して君を愛することはないだろう。
だから、彼は本音を口にした。聞きたくはなかった。
恋に落ちたのは、私ひとり。

『好き』は、抱くための口実。
こんな馬鹿な私だって気づいた。
せめてもの慰めとして、くれる言葉。
繋ぎとめるために、甘やかしている。
本気ではなくひと時の戯れ。嘘をついているつもりはないんだ。
初めて恋した人は、一途に愛してくれた。
私が本気で好きになったのは届かない人。
本当に、馬鹿だ。穏やかな温もりより、
燃えるような情熱を選んだ。


「君は本当に可愛いね」
そんなことを言うから、嬉しくて、頬を染めた。

はにかんで笑いながら、
痛みを堪えていた。

肩にすがって震えた。

どうして、愛してしまったのだろう。
PR

カウンタ




プロフィール

HN:
雛瀬智美
HP:
性別:
女性
自己紹介:




カレンダー

08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

カテゴリー


最新コメント

[11/18 雛瀬@管理人]
[04/09 mimana]
[12/24 雛瀬智美]
[12/24 はね]
[08/18 麻弥(ひなせ)]

ブログ内検索


フリーエリア

raison タイプ
Copyright ©  -- last supper --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by 押し花とアイコン / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]