last supper

最近ツイッターで楽しく人様の素敵イラから妄想してその方のキャラで
二次創作させていただいて文章を書く楽しさを再発見することができたんです。


診断メーカーで出たこのお題↓もその方のイラストで書いていますが
青と沙矢でも書いてみようかと！

や、書こうと思ってたので。


【シチュ:ホテル、表情:「上目遣い」、ポイント:「壁に押し付ける」、
「自分からしようと思ったら奪われた」】です。

続きからどうぞ。

えーとやっぱりおなじみの二人です。
芸がなくてごめんなさい。

[0回]

都内の某ホテル。
定宿にしているというけれどここはビジネスホテルではない。
スイートルームでこそないものの、かなり良い部屋だ。
値段は、未だに聞けないままでいる。
甘い記憶を重ねることができるようになった今も尚。
エレベーターの中、ぎゅっと手を握り合って
時折見つめ合ってキスをしたり、人が見ていないからと
いちゃいちゃのし放題だ。
見つめているとぼうっとして、顔が赤くなるのは
彼がかっこよすぎるからだ。
容姿もさることながら、立ち振る舞いが綺麗過ぎて
目をそらしてしまうのだが、
咎めるように目を眇めた青に強く腕を引き寄せられた。
顎を上向かせられ、間近に彼が迫ってくる。
「俺を見ていろ」
「だ、だって、ドキドキしすぎて心臓止まりそうなんだもの!
毎日これだったら、いつまでもつか」
「人工呼吸もマッサージもしてやるから安心しろ。
　勝手に死なせてやるか」
　え、とこれは笑うところだろうか。
　クールなのに彼は時折へんなことを言う。
「百面相してるぞ。忙しいな、お前は」
　頬を両手で挟まれた。
さわり心地を確かめているのかぎゅーっと押さえつけられている。
「青が、おかじいからよ」
　手は頬から離れ、私の手を握り締める。
　エレベーターが目的の階に到着したことを知らせていた。
　長い足の歩幅は大きく、引きずられて前のめり状態。
　青は焦ったように部屋の鍵を開けた。
　そういえば、照明が上品で綺麗なのよねこのお部屋。
　目にも優しい感じで眩しくはない。
　ロマンティックで、ドキドキする。
　初めて訪れた時もきっとこのムードに飲み込まれた。
「青、疲れているでしょう。先にお風呂に入ってぱーっと疲れを癒してきたら」
　私だってそりゃあ疲れているといえばそうだけど、
　彼は自分の会社を出た後こっちの会社まで迎えに来てくれている。
　車を運転したことの疲労もあるだろう。
　にっこり笑って言ったら、低音の呟きが降ってきた。
「一人で広いバスタブに寂しく浸かりたくはないな。
　お気遣いは嬉しいんだけども? 」
　ちっとも嬉しそうじゃなかった。
「お前こそ一人で入りたいのか? 」
　ぶんぶんと首を振った。
「……青と入りたい」
　上目遣いで彼に答えるが、うつむいている青の表情は見えなかった。
　何で黙ってるの?
　どうしよう。この間がこわい。
　息を飲む気配がして、びくんと身をすくめた瞬間、壁に体を押しつけられた。
　少し、大きく音が響いたかもしれない。
　拳が壁に当たっている。青が自分の体で私を閉じ込めていた。
　顔が、近い。息が触れ合っている。
　踵を立てたらどうにか届くかな?
大胆にも考えて、彼の裾をつかんで首を伸ばしたのだけど、
　彼の方がずっと上手だった。
（そんなこととっくに知っていたけど）
「っ……あ」
　素早く青の唇が、重なっていた。
　なんたる早業。
　しかもいつの間にやら両脚まで絡ませている。
　密着具合に眩暈がして、繰り出される激しいキスに溶けそうになった。

「可愛い台詞聞けたから、許してやるよ。
　たっぷりお礼をしてやるから存分に喜べ」
　キスの最後にぺろりと舌で唇を舐められて、ぞくっとした。
　腰が砕けてしまいそうで、どうにか足に力を込めたが
　彼にはお見通しだったようで、すっと横抱きにされた。
　
　お礼……いやお仕置きだったのではないだろうか。
　私が少しつれない事を言ったからご立腹だったのだ。
　少し学習したほうが良いかもしれないわ。
　たぶん、無理だろうけど。