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紘也と李子の4番目。
テンション大爆発。
ちょっとしんみりで、いちゃこいてます(笑)
周囲の様子はまたいずれ!
BGMは、アルバム「magic」
01 髪を梳く(Pleasure,Treasure。1→12→5)
02 口付けを落とす
03 指を絡ませる(fall in down)
04 傷の舐め合い
05 背中合わせ(12の続き。Pleasure,Treasure)
06 暴露(紘也×李子3)
07 頬に触れる
08 秘められた関係(総一朗×まどか)
09 庇う
10 追い詰める(13の続き。sinful relations)
11 生む
12 後ろから抱き締める(5の続き。Pleasure,Treasure)
13 手を伸ばす(sinful relations)
14 ──越しに触れる(ガラス越し、格子越しなど)
15 撃ち抜く(紘也×李子2)
16 共犯、共謀(紘也×李子)
17 前世からの付き合い
18 サイン (Eden)
19 抱き合う
20 シーツにくるまる(Pleasure,Treasure)
21 殺す
22 ラインを辿る
23 騙す
24 忠誠を誓う
25 腕を組む (sinful relations)
26 告白
27 許す
28 寄り添う(紘也×李子4)
29 押し倒す(10の続き。sinful relations)
30 終幕
テンション大爆発。
ちょっとしんみりで、いちゃこいてます(笑)
周囲の様子はまたいずれ!
BGMは、アルバム「magic」
01 髪を梳く(Pleasure,Treasure。1→12→5)
02 口付けを落とす
03 指を絡ませる(fall in down)
04 傷の舐め合い
05 背中合わせ(12の続き。Pleasure,Treasure)
06 暴露(紘也×李子3)
07 頬に触れる
08 秘められた関係(総一朗×まどか)
09 庇う
10 追い詰める(13の続き。sinful relations)
11 生む
12 後ろから抱き締める(5の続き。Pleasure,Treasure)
13 手を伸ばす(sinful relations)
14 ──越しに触れる(ガラス越し、格子越しなど)
15 撃ち抜く(紘也×李子2)
16 共犯、共謀(紘也×李子)
17 前世からの付き合い
18 サイン (Eden)
19 抱き合う
20 シーツにくるまる(Pleasure,Treasure)
21 殺す
22 ラインを辿る
23 騙す
24 忠誠を誓う
25 腕を組む (sinful relations)
26 告白
27 許す
28 寄り添う(紘也×李子4)
29 押し倒す(10の続き。sinful relations)
30 終幕
ヘアアイロンをあて、髪に巻きつける。
鏡の後ろ側に映る人物が、鏡越しにこちらを見つめていた。
いや、観察だ。腕を組んでじいっと覗きこんでいる。
(大体、何でわざわざ真後ろに立つんだよ。せめて横からのぞけばいいじゃないか)
どぎまぎして落ち付かなくなり、乱暴になっていく。
「髪は大切にしろ」
「お前が監視してるからだろ! 心配してくれなくても
髪ぐらいちゃんと巻ける」
「それにしては、慣れてないみたいだが」
「てっぺんで縛るのが楽だから、したことないよ。
大体そろそろばっさりいこうかと思ったら、切るなだのポニーテールは色気がない。
今度はおろしてセットしてみろとか注文多すぎだ。お前の髪でもないのに」
「おしゃれに気を使ってほしいという彼氏心もあるし、
いつまでも垢ぬけないお前をどうにかするのは俺の義務だから」
紘也は真顔で言ってのけると、ひょいとヘアアイロンを取り上げ、
髪を丁寧に巻いていく。
とくん、心臓がひとつ鳴った。
髪にちょっと触られているだけというのに、
動悸がどんどん激しくなっていく。
(紘也の手つきが優しいし、何だか意味深に指に絡めたりするせいだ)
むうっと頬を膨らませていた。
「もしや、誘ってる?」
「はあ? 何でそうなるんだよ」
「あまりにもいじらしく、俺をそそるからさ」
ぼっ、と頬が熱くなる。朱色に染まった頬。
こんな顔すると不味いということだろうか。
「ひゃっ」
声が上擦った。
いきなり、頬にかかる髪を避けて肌に直接指を滑らせたからだ。
「よく俺ここまで我慢したよな。鉄壁の理性もここまで来ると
逆に自分で心配になってくる」
真面目な顔で何を言っているのかさっぱり理解できない。
むしろ、納得できない。
「よく言うよ」
「さすがにな、せっかく好きな女と付き合えてるのに
キスさえせずに堪えてきたんだ。なかなかないぞ。こんな純愛は」
「胡散臭っ」
憎まれ口を叩いてもきっと効果はない。
自分自身その場限りの悪態だって承知の上で言っている。
本気で嫌いなら、こんな風にやり取りするのも不愉快なものだ。
「まだまだあんなもんじゃないから。
李子お嬢さまには勉強が必要なようだし」
「何がお嬢様だ」
全身の血が沸騰している。
何か言いたいと思ってもこれ以上言葉が出てこなかった。
いつもよりフェミニンを意識した化粧に、
紘也が、手伝ってくれて肩先で綺麗に巻かれた髪が、
自分じゃないような錯覚を起こしていた。
紘也がお嬢様と言ったのには恥ずかしくて抵抗したけど、
服装が違ったら、お姫さまっぽい気もする。
(とすると、紘也は、王子? いやいや待て……何だこの乙女思考。
彼氏ができた途端これなのか。ああ末期だ)
ぶるぶると頭を振っているといきなり真横から顎を押さえられ、掴まれる。
「っ!」
紘也が視界を埋め尽くす。
「真っ赤だな。熱でもあるのか」
いきなり額を合わせてきた紘也に呼吸が、乱れた。
(息も荒くなってるし何か変態みたいなんだけど!
いや、紘也の行動が唐突なんだもん。悪いのは全部こいつだ)
体が勝手に動いて椅子が揺れる。落ち着こうとすればするほど逆効果になっていた。
「……李子」
微かな溜息が聞こえる。
椅子が傾いて、体ごと倒れかけていた所を、長い腕が背もたれを掴んで押さえてくれた。
「おかしいなあ。愛し合っている時なんて、普段の意地っ張りが信じられないくらい
甘えて、すり寄ってくるのにな。この落差は何だろうか」
「く、口に出して言うな……さっさと離れろっ」
「またまた照れちゃって」
未だ椅子の背もたれに手は置かれたままで、あろうことか
紘也の体が、不自然なくらい密着している。
腕の中に閉じ込められて、甘い雰囲気に、戸惑う。
視線が泳ぐ。ちら、と頭上を見れば、どこまでも深い眼差し。
押して駄目なら引いてみる。
マニュアルに書かれてる恋愛の駆け引きが、
相手によって、通じるとは限らないということを知った。
「俺が怖い?」
「……違う」
ぶるぶると首を振って、紘也の腕に自分の腕を添える。
綺麗にカールされた髪が肩の上でゆるやかに跳ねた。
「あのさ、李子は頑張り過ぎ。もっと彼氏の俺を
信頼して、甘えてほしいんだけど」
ずきんと胸が痛み、鼻の頭がツンとした。
ぐしゃり、表情が歪んでいく。
(紘也に心配かけたくなくて日常の悩み事を口にできずにいたことが
逆に彼に負担をかけて、傷つけていたなんて)
「こんな風に甘える自分なんて想像したことなかったんだ」
「ゆっくりでいいから慣れろ。せっかく自称じゃなく恋人同士になれたんだ」
どこか苦味を帯びた言葉に、申し訳なさでいっぱいになった。
「俺の居場所もお前の居場所もここだけだ」
止めの一言で、一気に涙のダムが決壊した。
砕けたムードを作って、話しやすいようにしてくれた。
2つ違いなだけなのに、彼は本当に大人で、
自分の未熟さを思い知る。
会えない時の紘也が知らない私の時間のこと、たくさん話した。
話し終えた時、ぽんと頭に手を置いてくれたのが、
本当に嬉しかった。
「……もう無理だ、これ以上は」
「ど、どうかしたのか!?」
突然、切羽詰まった様子を見せた紘也に今度はこちらがうろたえる番だった。
さっきの私の比じゃないくらい息が荒い。
肩をゆすろうと手を伸ばしたら、そのまま倒れこんできた。
未だ椅子に座っていたので、勿論椅子ごと倒れた。
(さっき、押さえて倒れないようにしてくれたのそっちじゃ……っ!)
「エナジー補給」
「は!?」
息もつけないくらいのキスの嵐。
体に触れる手は、焦燥に煽られている。
「ひろなり……ぃ」
情けないほど細い声は、キスで封じ込められた。
「私食べられたんだよな」
「食ったのは、お前」
けだるさが漂う寝室で、泣き笑いの表情を浮かべていた。
笑う端から涙が落ちるのだ。怖いくらいの何かに満たされて。
(なんだよ……もう)
はははとから笑いが漏れる。
紘也に寄り添って歩いていきたい。
恥ずかしくて言えない言葉のかわりに、横から背中に抱きついた。
せっかく整ってた髪も、乱れてしまったけど、それが逆に幸せに思えて不思議だった。
くしゃくしゃの髪にした張本人が、この髪を離さないんだから。
こんな私でもいとおしそうに見つめて、微笑んでくれる人は他にいない。
「あ、愛し……は、恥ずかしすぎ!」
「尻切れトンボだな。ちゃんと言ってくれないと」
無造作に髪を弄びながら、傲慢に言われた。鼻で笑われてる!
ぶるぶる首を振ったら
「言うまで離してやらないぞ」
それも悪くないと思った私は、すでに末期なんだろう。
「愛してるって言ってんだろ!」
くっくっと笑われて、頭ごと引き寄せられる。
「ああ、もう可愛くてどうにかなりそう。今更照れるなよ」
「耐えきれないくらい照れる時があって……雰囲気的に」
真面目に答えると、紘也が、体を離した。
目をきらきら輝かせてこっちを見てくる。
「カモン~ハニー。俺の腕の中へおいで」
腕を広げられていた。
いつもの紘也とは違うけど、爽やかさにうっかり胸に飛び込んでしまった。
「大好きだよ……俺の李子」
「ぶっ。いや、何でもない。ありがとう私も大好きだよ」
おでこに、口づけられて、くすぐったい。
真剣な雰囲気が駄目って、私は根っからのお笑い体質なのか!?
どうしようと真剣に悩み始めた23歳の夏だった。
鏡の後ろ側に映る人物が、鏡越しにこちらを見つめていた。
いや、観察だ。腕を組んでじいっと覗きこんでいる。
(大体、何でわざわざ真後ろに立つんだよ。せめて横からのぞけばいいじゃないか)
どぎまぎして落ち付かなくなり、乱暴になっていく。
「髪は大切にしろ」
「お前が監視してるからだろ! 心配してくれなくても
髪ぐらいちゃんと巻ける」
「それにしては、慣れてないみたいだが」
「てっぺんで縛るのが楽だから、したことないよ。
大体そろそろばっさりいこうかと思ったら、切るなだのポニーテールは色気がない。
今度はおろしてセットしてみろとか注文多すぎだ。お前の髪でもないのに」
「おしゃれに気を使ってほしいという彼氏心もあるし、
いつまでも垢ぬけないお前をどうにかするのは俺の義務だから」
紘也は真顔で言ってのけると、ひょいとヘアアイロンを取り上げ、
髪を丁寧に巻いていく。
とくん、心臓がひとつ鳴った。
髪にちょっと触られているだけというのに、
動悸がどんどん激しくなっていく。
(紘也の手つきが優しいし、何だか意味深に指に絡めたりするせいだ)
むうっと頬を膨らませていた。
「もしや、誘ってる?」
「はあ? 何でそうなるんだよ」
「あまりにもいじらしく、俺をそそるからさ」
ぼっ、と頬が熱くなる。朱色に染まった頬。
こんな顔すると不味いということだろうか。
「ひゃっ」
声が上擦った。
いきなり、頬にかかる髪を避けて肌に直接指を滑らせたからだ。
「よく俺ここまで我慢したよな。鉄壁の理性もここまで来ると
逆に自分で心配になってくる」
真面目な顔で何を言っているのかさっぱり理解できない。
むしろ、納得できない。
「よく言うよ」
「さすがにな、せっかく好きな女と付き合えてるのに
キスさえせずに堪えてきたんだ。なかなかないぞ。こんな純愛は」
「胡散臭っ」
憎まれ口を叩いてもきっと効果はない。
自分自身その場限りの悪態だって承知の上で言っている。
本気で嫌いなら、こんな風にやり取りするのも不愉快なものだ。
「まだまだあんなもんじゃないから。
李子お嬢さまには勉強が必要なようだし」
「何がお嬢様だ」
全身の血が沸騰している。
何か言いたいと思ってもこれ以上言葉が出てこなかった。
いつもよりフェミニンを意識した化粧に、
紘也が、手伝ってくれて肩先で綺麗に巻かれた髪が、
自分じゃないような錯覚を起こしていた。
紘也がお嬢様と言ったのには恥ずかしくて抵抗したけど、
服装が違ったら、お姫さまっぽい気もする。
(とすると、紘也は、王子? いやいや待て……何だこの乙女思考。
彼氏ができた途端これなのか。ああ末期だ)
ぶるぶると頭を振っているといきなり真横から顎を押さえられ、掴まれる。
「っ!」
紘也が視界を埋め尽くす。
「真っ赤だな。熱でもあるのか」
いきなり額を合わせてきた紘也に呼吸が、乱れた。
(息も荒くなってるし何か変態みたいなんだけど!
いや、紘也の行動が唐突なんだもん。悪いのは全部こいつだ)
体が勝手に動いて椅子が揺れる。落ち着こうとすればするほど逆効果になっていた。
「……李子」
微かな溜息が聞こえる。
椅子が傾いて、体ごと倒れかけていた所を、長い腕が背もたれを掴んで押さえてくれた。
「おかしいなあ。愛し合っている時なんて、普段の意地っ張りが信じられないくらい
甘えて、すり寄ってくるのにな。この落差は何だろうか」
「く、口に出して言うな……さっさと離れろっ」
「またまた照れちゃって」
未だ椅子の背もたれに手は置かれたままで、あろうことか
紘也の体が、不自然なくらい密着している。
腕の中に閉じ込められて、甘い雰囲気に、戸惑う。
視線が泳ぐ。ちら、と頭上を見れば、どこまでも深い眼差し。
押して駄目なら引いてみる。
マニュアルに書かれてる恋愛の駆け引きが、
相手によって、通じるとは限らないということを知った。
「俺が怖い?」
「……違う」
ぶるぶると首を振って、紘也の腕に自分の腕を添える。
綺麗にカールされた髪が肩の上でゆるやかに跳ねた。
「あのさ、李子は頑張り過ぎ。もっと彼氏の俺を
信頼して、甘えてほしいんだけど」
ずきんと胸が痛み、鼻の頭がツンとした。
ぐしゃり、表情が歪んでいく。
(紘也に心配かけたくなくて日常の悩み事を口にできずにいたことが
逆に彼に負担をかけて、傷つけていたなんて)
「こんな風に甘える自分なんて想像したことなかったんだ」
「ゆっくりでいいから慣れろ。せっかく自称じゃなく恋人同士になれたんだ」
どこか苦味を帯びた言葉に、申し訳なさでいっぱいになった。
「俺の居場所もお前の居場所もここだけだ」
止めの一言で、一気に涙のダムが決壊した。
砕けたムードを作って、話しやすいようにしてくれた。
2つ違いなだけなのに、彼は本当に大人で、
自分の未熟さを思い知る。
会えない時の紘也が知らない私の時間のこと、たくさん話した。
話し終えた時、ぽんと頭に手を置いてくれたのが、
本当に嬉しかった。
「……もう無理だ、これ以上は」
「ど、どうかしたのか!?」
突然、切羽詰まった様子を見せた紘也に今度はこちらがうろたえる番だった。
さっきの私の比じゃないくらい息が荒い。
肩をゆすろうと手を伸ばしたら、そのまま倒れこんできた。
未だ椅子に座っていたので、勿論椅子ごと倒れた。
(さっき、押さえて倒れないようにしてくれたのそっちじゃ……っ!)
「エナジー補給」
「は!?」
息もつけないくらいのキスの嵐。
体に触れる手は、焦燥に煽られている。
「ひろなり……ぃ」
情けないほど細い声は、キスで封じ込められた。
「私食べられたんだよな」
「食ったのは、お前」
けだるさが漂う寝室で、泣き笑いの表情を浮かべていた。
笑う端から涙が落ちるのだ。怖いくらいの何かに満たされて。
(なんだよ……もう)
はははとから笑いが漏れる。
紘也に寄り添って歩いていきたい。
恥ずかしくて言えない言葉のかわりに、横から背中に抱きついた。
せっかく整ってた髪も、乱れてしまったけど、それが逆に幸せに思えて不思議だった。
くしゃくしゃの髪にした張本人が、この髪を離さないんだから。
こんな私でもいとおしそうに見つめて、微笑んでくれる人は他にいない。
「あ、愛し……は、恥ずかしすぎ!」
「尻切れトンボだな。ちゃんと言ってくれないと」
無造作に髪を弄びながら、傲慢に言われた。鼻で笑われてる!
ぶるぶる首を振ったら
「言うまで離してやらないぞ」
それも悪くないと思った私は、すでに末期なんだろう。
「愛してるって言ってんだろ!」
くっくっと笑われて、頭ごと引き寄せられる。
「ああ、もう可愛くてどうにかなりそう。今更照れるなよ」
「耐えきれないくらい照れる時があって……雰囲気的に」
真面目に答えると、紘也が、体を離した。
目をきらきら輝かせてこっちを見てくる。
「カモン~ハニー。俺の腕の中へおいで」
腕を広げられていた。
いつもの紘也とは違うけど、爽やかさにうっかり胸に飛び込んでしまった。
「大好きだよ……俺の李子」
「ぶっ。いや、何でもない。ありがとう私も大好きだよ」
おでこに、口づけられて、くすぐったい。
真剣な雰囲気が駄目って、私は根っからのお笑い体質なのか!?
どうしようと真剣に悩み始めた23歳の夏だった。
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