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last supper

最後の晩餐をあなたと。

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「7、唇(愛情)」へのキスです。
キスの日ということで定番カップルで書いてみようと思います。
でも甘くないかもしれない。
甘くないのも好きなのですよ!

sinful relationsで書きます。
R15です。

続きからよろしくお願いします。

※時間軸的には第二話の直後、アパートに帰ってからということで(何)

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会社帰り、車の中で沙矢が送ってと言っても彼は、あっさり拒み、
柔らかく強引に、馴染みのホテルに沙矢を連れてきた。
雨が降りしきる中、彼に抱かれながら、
意識がばらばらになってしまうかと、思った。
それほどまでに熱をたたえ、覚めない思いを自覚した。
壊れそうに、名を呼んで彼を見上げる。
うわ言で呟いた名前は一体誰なのと、聞きたくても
権利すら、主張できない。曖昧で、簡単に霧散する関係だ。

何度も交わされるキスは、ほろ苦くて煙草の味だった。
上唇から、下唇を指がたどり、食む。
神経からしびれて、ただキスに酔いしれる。
呼びたい。
呼ばれたい。キスで彼を感じたい。
願いつつ、あっという間に朝が来て、沙矢はまたひとつ無意味な涙をこぼした。
送ってくれた人の背中は広くて、泣けてくるほどに愛おしい。
落としてしまったピアスの代わりにとプレゼントしてくれた
ピアスが、耳元で輝いている。
唇を指でたどると、あの時のぬくもりが胸に蘇るけれど
彼の熱までは、とても遠かった。
次にいつ会えるかは、彼次第。
気の向くままに翻弄されても、構わないとさえ感じていた。
惹かれ堕ちることを恋というなら、とっくに恋をしている。

端麗すぎる容姿の彼だが
中身はとても、不器用なのだろう。
シャワーでも流せなかった彼が残したぬくもりは、沙矢の心のなかに息づいていた。
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